【不安が止まらないパニック障害】

 

40代既婚女性、子供三人。

 

辛いがなんとか仕事もしている。

 

「精神的に病んでるみたい」と既存患者さんからのご紹介で、当研究室に来られました。

 

初診の際、既に涙が止まらない状況で、不安がいっぱい一杯な様子。

 

しかし、「不安の正体が何なのか」、自分では分からず、時に身体が硬直してしまい、動けなくなるという。

 

私が、「【パニック障害】と病院では言われると思います」と話すと、既に心療内科は受診済みで、同診断名で薬をいただいたという。

 

病院では、「最低でも10ヶ月は通院が必要」と言われたのと、抗不安剤を飲みたくないので、当方に来られたと泣きながら話す。

 

 

早速、治療を開始。

 

座位、立位では、身体の顕著な歪みはなく、上位頚椎の微細な変位のみ認められました。

 

「元来、元気な方ですか?」

 

と尋ねると

 

「元気だけが取り柄なのに、こんな事になってしまって、、、」

 

と呟かれた。

 

軽い指圧と健康増進のためのスタンダードな鍼灸療法、頚椎矯正で、初回の治療は終了。

 

 

「久しぶりにスッキリした気分です」とお帰りになった。

 

 

一週間後、二回目の治療。

 

顔の表情、顔色も良くなり、涙を浮かべる様子もなく、終始笑顔。

 

自宅でも、涙は出なくなったという。

 

 

治療は、前回同様、軽い指圧と鍼灸療法。

 

頚椎は、正常な位置を保っていたので、矯正は不要でした。

 

 

また不安で涙が出たり、身体が動かなくなったら連絡するよう伝え、次回の予約はせずに帰っていただいた。

 

 

その後、ひと月程して、紹介者である患者さんが来られたので、パニック障害の患者さんの様子を尋ねたところ、「すっかり良くなって先生にとても感謝していた」と教えてくれました。

 

10ヶ月も通院しつつ、抗不安剤を飲まずに済んで、本当に良かったと、私は胸を撫で下ろしました。