【腕が下がらない中学生】
五十肩などで、腕が「上がらない」というのは、よく聞くと思いますが、「下がらない」というのは、あまり聞かないと思います。
今回の患者さんは中学生。
先生や同級生から、「なんだか姿勢がおかしい」と指摘され、知人の紹介で当研究室に来られました。
診ると、腕が下がらず体幹に付いてない状態です。
(写真の右側)
同伴したお母さん曰く「いつもこんな感じで立ってます」とのこと。
腕が下がらないくらい何?
…と思われるかもしれませんが、実は、その外見から首や肩の筋緊張が、どれほど酷いものかを伺い知ることができます。
実際に触診すると、とても中学生とは思えないほどの首と肩のコリ。
部活で走ると「腰まで痛くなって、すぐに息が苦しくなる」と言うので、何故そうなるのかを詳しく説明すると、本人も納得した様子でした。
治療は、あえて頚椎のみ矯正。
そのまま首を牽引すると、すうすうと寝息を立てていました。
術後は首や肩の筋緊張が解れ、腕が下がるようになり(写真の左側)、
「全身が軽くなりました!」
とのことでした。
部活も、これまで以上に楽しめるようになると思います。